風が‥…はこんだ物語。

昨日は早朝起床、一路あずさ二号を使わず信濃路へ。長野市で降りてからの一般道は楽しい。「おやき村」を通る!「またどうぞ おやき村」という看板を通り過ぎてもまたおやきの店があって、みたいなことで私はいつまでも笑うことが出来た。

ここ虫の郷と神戸を繋ぐ長い高速には、目を楽しませるものはあまりない。高いフェンスの向こうにたまさか見かけるラブホの看板を慰めに長い時間を過ごす。お供は恒例のダマー手製「今年のトップ50日本版&海外版」、なかなかの地獄。車中私はJ-POPに悪態をつき続けた。音符ひとつひとつに幼い平仮名を載せて上り下りするしつこさ、まさに蛭登山。あれがお前らのライム?/遡ってシェークスピアに謝れヒルクライム

…ラブホの話を書こうと思ったんでした。一宮付近にある「風が‥…はこんだ物語、南の風 風力3」をご存知の方も居られるだろうか、それが私のマイルストーンだった。ああここまで来たら後もう少し…

刮目すべきは白を基調とした牧歌的で爽やかなデザインでも「南の風 風力3」の意味不明なサブタイトルでもなく、文中のリーダ数である。その数五つ!二点リーダを組み合わせている。若い頃、通常文章では二点より三点リーダが優先されると教えられた。従って・は六つあるべきではないかという中年になった私の思い込みを毎度裏切る斬新さ(以上、ごく私的な)が私を驚かせ楽しませ、灯台にもなってくれた。

しかし、今はもう無い…改装中かと思ったら、もうリーダがないんである、ないんだよ、しかも南の風風力3はサブタイトルじゃなくメインなの。もう風は何も運んでこない。リーダに驚くほどの旅情をかけていた。

<付記>記憶が定かではない、リーダが取れてしまっただけかもしれないが、今回は一宮をあっさり通り過ぎてしまったので帰りに確認してみます。