若い人に学ぶ

こないだ似顔絵の現場で、四人姉弟を描いた。上は十一歳から下は二歳まで。おお姉ちゃんはおっとりとして面倒見がよく、ちい姉ちゃんはこまっしゃくれた感じ。長男は四つでにへらっとした垂れ目笑顔で、二歳の末娘は呆然としている。みんな可愛い。

最初におお姉ちゃんが座って、あれこれ兄弟の説明をしてくれた。特にすぐ下の妹は八つにしてお菓子づくりが得意で、小麦粉もいじるという。「バレンタインデーもひとりで作るねん。ケーキには卵も使うねん」というので、次に来た妹に「お菓子作るの上手なんだってね。バレンタインデーもひとりでやるんだってね。卵も使うんだってねえ」と言ったら「チョコレートは溶かすだけやから」とクール。「卵は黄身だけしか使わへん」と言うので、「あまった白身はどうするの?」と聞いたら固まってしまった。

そこで優しく退くべきだったが、私は白身の行方が個人的に気になったので「お母さんに渡すの?」と続けて聞いてしまった。彼女が「黄身しか使わへん!」と繰り返したので、しつこかったか、と気づいた次第。こういうトコが下手なのよねえ…。前も別な現場でイカナゴのことで固まらせてしまった経験有り。

そんなこんなで、時間もオーバーし(空いてたタイミングで良かった…)終わる頃には四人が私の机の周りで入り乱れてお絵描きをし、さながら学童保育みたいになっていた。