昭和歌謡大全集

海辺のカフカ」を読書会の開催日までに再読したいのだけど、先に村上つながりで、龍の方の「昭和歌謡大全集」をお勧めにより主に湯たんぽとともに読了。この読書会は選書のハードルが意識的に高めに設定されているので、苦手な村上春樹を今回は攻略するのだと意気込んでは…居たけど私にとってはいつも湿地であり濃い緑色のキリで覆われて足下がみえない底なし沼である(あくまで個人的印象です)春樹ワールドに分け入る気概がどうしても持てず、このなんていうか文庫裏のあらすじ紹介だけでも血湧き肉踊る血みどろの仁義無き戦いっぷりを伺えるストーリーに身も心も攫われてみたいというか結局逃げでしたが、でも

本当に面白かった。登場人物が私のそばに居た。トカレフが田舎の金物屋で売ってたり、ランチャーを主婦が使ってたり荒唐無稽ではあるが確かに、でも、疾走するように読み終わり、爽快な気分だけが補給された。漲った!それが私が得たリアリティだ。<追記>底なし沼の様で怖いというのは、理解出来ないものに対する怖れなのかも知れませんね。