だいだらぼっち

facebookを久々に開いた。ここは、主に美大時代の友人と連絡を取るためのSNSにしている。ひとり最近の作品をアップしているサイトを載せていた。

…とても素晴らしいと思った。アイデア、モチーフ、前段階のドローイング、大胆で緻密だ、つまり自分の方向性に自信を持っているということに何よりショックを受けた。自分とあまりにも違う。私の予測も含む多岐にわたる甘さと浅さ、自堕落さを指摘されているようにすら感じた。

卒業して五年過ぎた。成功するという事を、例えば大手ギャラリーとの契約、有名な大学院への進学、大掛かりな個展等、そんな下衆な想像しかしてなかった自分がとても小さく感じられた事を、そして、そういうものにすっかり目を眩まされる事無くひとつのサイトにアップされている作品でその素晴らしさを見て取ることが出来た喜びを、少なくとも目は腐りきってなかった嬉しさを、今日のうちに書いておこう、そして彼女に改めて感謝しよう。

彼女の作品はだいだらぼっちだった。