柔らかな頬とアイスストーム

アイス・ストーム、という映画があって、これは台湾系のアン・リー監督なんだけども、アメリ東海岸の裕福な中流家庭二つの破綻を描いたもの。彩度の低い世界だ。親同士は不倫をし、満たされず万引きをし、何喰わぬ顔でホームパーティを開き、意図せずスワッピングに参加してショックを受ける。子供たちは親の不安定な心を反映するかのように…凍るような嵐の一夜に起こる悲劇。

ズタボロになった家族のもとに、朝、何も知らない長男が帰って来る。そのとき父親は…「どうしたの?」なんて問いたげな、無垢でのんびりしたトビー・マクガイアをみたときの彼の顔は。

「柔らかな頬」を読んで真っ先にこの映画を思い出したなあ。北海道寒そうだしさ。

<追記>久々に読書欲がよみがえって来たような?次は「ものすごくうるさいなんとかとなんとか」を読もうと思う。来年春にロードショーのヤツ。とりあえず目標として一日五ページ。