手に職

avocadobanana2010-10-26

出張似顔絵、これハッキリいって、水商売です。流水のごとく収入が不確定。最近はごひいきもちょっと出来て、そこからは仲介を通して定期的なオファーをもらえる。が、しかし所詮、シーズン時の週末のみ。私の収入では自分一人を支える事もよう出来ない。食っていけない。家族の助けがあるからこそ出来る事だ。それが私のコンプレックスであり、今でも、「仕事です。」とハッキリ言いきれないもどかしさを抱えている。場合に依っては言うけどね、その…ハッタリをかまさないといけない場面ってあるから。

客先では大概褒めてもらえるが、数年前は「上手でいいなー」等シンプルだったのが、最近は「手に職があっていいな」が多くなった。なんっか世知辛いね。それを言う人はイベント先の、私を雇っている人の更に上。まあその、自分が描けたら人を雇う必要は無いからね…でもそういう事じゃなくて、勿論。その人らは正社員であり、声も大きく押し出しもよく、身なりも立派で礼儀正しく、男女問わず溌剌としてて、つまり、眩しい。少なくとも週に五日はこの様子でやれているんだもの。

私はまあ、週に二日、もしくは一日だったりして、あとは陽に背を向けて潜っている。あまり社会性が無いのも危機感の一つ。引きずり出されると目をぱちぱちさせてキョドってしまう。そこを積極的に打破する為に、こないだから当社比150%ビジネス仕様で行っている。それが客先への敬意だと、ひいては仕事の評価に繋がると、漸く気づいた…。今までは手作業だからと動きやすい格好で、作品が良い出来ならそれで文句無かろうもの、と思い込んでいた。

職は手にだけじゃなくて全身にまとうべき。