好意の構造

十歳ぐらいのときに、祖母の遠縁の女性とそのお嬢さんがアメリカから遊びにきた。クリスティーナというその子は一つ年下で、お父さんはアメリカ人。可愛い、長靴下のピッピのようだ!私は挨拶を促される前に姿を消し、祖父の書棚から英和辞典を引っ張り出してきて目の前に立ち、周囲に大いに笑われた。しかしその後、一緒に公園でぶらんこを仲良くこいだ。

そんな想い出が、今日バイト先で似顔絵をわしづかみにしていた幼女がバーバパパの着ぐるみをみるなり駆け出し、その先ほどまで気に入っていた筈の自分の絵をプレゼントしようと躍起になっていた様子を目にする事で、ふと蘇ったのでした。