告白

今日、映画「告白」を観た。この監督は下妻物語嫌われ松子の一生もパコの魔法の絵本も観て来た。全く期待を外れない美しくも切ない映像だった。映画も原作も、評価も高いが後味も悪いと聞いていたので、どんなもんかと思っていたが、多分…復讐がどんどん私的な方向へ狭められていくのが観てる側には辛く感情移入出来なくなっていくんじゃないかな。私の刑罰、リンチ。どんなに悲劇で辛くて、処罰が正当であっても、誰も容れずに共感は得られない。どの命が重いかなんて、だから裁判制度があるのに。教育なら、命の重さを教えるなら公に引き据えてきてやらないといけないのに。

でも、激烈なパニッシャーに徹底している潔さがいいなと思った。いまふと思ったが、相手がまだ子供だというのがやるせないってのもあるかな。もっと幼い無垢な魂が真っ先に死んでるんだけどね。「弱いものが更に弱いものを叩く」って引用されてるけど、寄せては返すその繰り返しが悲しいのかもしれません。