子供の、子供による、子供のための、映像…かな?

今日はお昼から阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭にお出かけ。戻ってから早速お出かけばっかりやな。韓国人の女の子の名前に対するアイデンティティを描いた作品の後、小学生くらいの子供たちの「初めてのドキュメンタリー撮影」ワークショップ作品発表会を楽しく見て「花の夢」という中国残留婦人を描いた力作を鑑賞。わたしの涙腺は寄る年波とともに弱くなり、ちょっとしたきっかけで壊れてしまうので(例えば夕暮れの校庭で独りでさかあがりを練習する内山君的男子とかみるとヤバい。女子は賢いのでダメ。小学生男子の一途で阿呆なところが訴えかけてくるんだなあ)信用ならないのだが、この作品では、久しぶりに見終わった後に来た。共感したのだな…。安いにしろそうでないにしろ共感なのだが、速度が遅いのが、いくらか自己の内部で葛藤があったわけ?とか思って…自分に誠実な感じがしたんだよ。

よくある、練られた精度の高い作品上映ばかりでなく、一般からの公募作品や、子供のためのワークショップなんかがあるところがいいなあと思った。見せるだけでなく一緒に作ろうという姿勢が好き。

3グループに分かれた子供たちが作った一本だが、いろいろ目新しくて面白かった。作品自体がよく出来ているかというとよくわからないが、父兄ではなくボランティアでもなく一般観客として、またこの春に私自身も映像ワークショップに参加しつたない作品を撮った経験も踏まえて観てみると、インタビュアーもカメラも子供、すなわち低身長、ということで文字通りのバストショットが多かった。というのは、普通バストショットは胸から上の上半身なのだが、立っている司書のお姉さんにインタビューする際なんかあごから上が切れてしまう。胸だけだ。懸命に顔をとらえようとするのでカメラがぶれるのが愉快というか愛らしい。インタビューされる側も愛を持っているので総じて身を乗り出して答えてて、そういうのも好ましい。「○○です、これからインタビューします!」とかって何を聞くのか不明にモゴモゴしたりしてるのも可愛いし、何故だか「好きな食べ物はなんですか」という質問が別々のグループから発生していたのも面白い。おかげでマキさんがイカがこの上なく好きで、二番目に好きなのはタコ焼きだというのがわかった。そうすると総合して(すんなよ)イカ焼きなんかもの狂おしいのかしら…