ムカデ箸

昨日の深夜、十センチを超えるムカデに噛まれた。ふくらはぎ裏。痛い…痛かった。キンカンを塗った。アナフィラキーショックが心配(覚えたばかりの言葉は使いたい)敵はダマーが凍結スプレーで凍結してくれたが、さても割り箸である。割り箸。死体をトイレにつまんで流す、ムカデ専用の木製割り箸が洗面所に置かれている。私は潔癖ではないが、洗顔石けんや化粧品やらの中にその割り箸、何度も同じ用途で使い込まれた割り箸が鎮座しているのにはどうにも慣れる事が出来ない。いざというときに取り出し易いよう、それは目に付くところに置かれている。ムカデ処理班はダマー、わたしは物陰でおびえているだけなので異論反論オブジェクションは持ち得ない。それはいい。いいのだが、家具や小物の選び方には他を圧するこだわりを持ち、機能よりデザインを追求するタイプなのに、こと割り箸の処遇についてはどうにも解せないのだ。